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JOS INFORMATION SERVICES

〜トピックス〜   VOL.35 04.5.14(金)

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『新技術を活用したパイロット事業』ついて−@

 

○新技術活用パイロット事業とは?

 新技術を活用したパイロット事業1987年度(昭和62年度)から実施されており、民間等で開発

された有用な新技術を工事現場で積極的に活用し、歩掛や施工管理基準の整備等に必要な調査を

実施している。これまで各地方整備局が調査のとりまとめを行っていたが、1998年度(平成10年度)

からの新技術活用促進システムの運用にあわせ、担当地方整備局が全地方整備局の結果をとりまとめる

方式に改良しました。

 

○なぜパイロット事業が必要か?

前号のメールマガジン(VOL34)でもご紹介した通り、国土交通省では、21世紀に我が国が直面する

厳しい社会情勢の変化に適切に対応し、次世代、将来世代が真に豊かさを感じることのできる国民

生活と社会の構築を図るため、

1.   災害に強い国土づくり

2.   経済活力の維持と環境保全を両立する持続的発展可能な国土づくり

3.   国民の多様な価値観等を踏まえた国土づくり

4.   多様な交流・連携を可能とする国土づくり

等の課題を重点的に取り組み、又、これらの建設分野を取り巻く諸課題の解決を図る有効な

方策として、安全・安心に関する技術、建設コストの縮減に関する技術、生態系の保全・生息

空間創造に関する技術及びリサイクル材の活用技術等、民間で開発された有効な新技術を

公共事業において積極的かつ円滑に活用していかなければなりません。

 

 

 過去、山口工事事務所にて行われた、無水掘工法のパイロット事業をご紹介致します。

※国土交通省中国地方整備局、中国技術事務所発表(平成13年度)

拡大版はこちら

○工 事 名:国道2号勝谷防災工事

 

○施工場所:山口県下関市勝谷

 

○事業の目的:本施工場所は交通量が大変多く、車線が片側1車線であるため交通規制を伴う

          施工は非常に一般通行車両へ影響を与えることから、仮設足場の規模を小さく施工

          出来る無水掘工法を採用し、アンカーの耐久性向上及びコスト縮減工期短縮を図る。

 

○技術の概要:急斜面のロックアンカー工事、ロックボルト工事において無水掘工法を行うことによって

          従来の泥水掘による二次災害を防止し、定着地盤の地質学的構成を把握し、

          永久アンカーの命である定着層の確認と、水位、被圧水、透水性による永久アンカー

          の耐久性低下を未然に防止するノーケーシングで孔壁を維持できるシステムである。


 

○技術の特徴:削孔中に排出されるスライムの状況、削孔速度などによりアンカー体の設置地盤の位置や

          層厚を把握し設置地盤としての妥当性確認が出来る。

1.   着層の確認が確実・・・・・・・・・・・・パウダーコア採取が可能。

2.   経済性向上、工期短縮・・・・・・・・仮設費の削減、仮設足場の減少。

3.   省人化・安全性・環境の向上・・・・ワンマンリモートコントロール、泥水処理不要。

 

○実施結果:

1.   経済性は約25%の縮減、工期は従来と同程度であった。

(CMP工法併用工事の為、工期は従来と同程度となる)

2.   無水掘のため定着層の確認ができ、泥水処理が不要である。

3.   削孔機の軽量化により、仮設足場の規模が縮小されている。

4.   ワンマンリモートコントロールにより、落下・合図ミスを防止できる。

5.   削孔スライム及び自動搬送システム(CMP工法)により現場内がクリーンである。

6.   地質条件により施工量が左右され、ケーシングが無い為孔壁保持に難点がある。

以上の結果より、課題の検討を進め、適用箇所を考慮し、活用を図る。

 

無水掘工法『国道2号勝谷防災工事』の広告はこちら

 

 また現在、和歌山県(42号河瀬地区擁壁補強工事)においても無水掘工法にて

パイロット事業が行われております。こちらの工事も後ほどご紹介致します。

 

∞∞∞∞∞共有施工体制から〜 登録会員受付中 〜元請直接施工支援へ∞∞∞∞∞

 

  『無水掘工法 副題:ロックアンカー工、ロックボルト工における削孔システム』(『国土交通省-

NETIS登録No.KK-980068』に詳細記載)で施工を行う事により、安全施工、品質の向上

工事コスト低減34%、工期短縮32%等、ライフサイクルコスト、社会的コスト縮減を実現し、

より良く・より安く・より多く土砂災害を未然に防ぎ、安心して暮らせるまちづくりを目指しましょう。

 

【編集室より】

今号は、『新技術を活用したパイロット事業』について−@をご紹介致しました。

次号は、『新技術を活用したパイロット事業』について−Aを予定しております。

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